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【満田研究室ブログ】

佛教大学社会学部満田久義研究室通信

【日本の温暖化被害を予測-環境省】

【環境省が日本の温暖化被害を予測:農業・災害で「深刻な影響」】

各新聞報道によりますと、「環境省は20日、中央環境審議会(環境相の諮問機関)の小委員会に、地球温暖化により日本に将来生じる影響をまとめた報告書案を示した。今後、温暖化が進行すればコメや果樹の栽培に影響が出るほか、洪水などで大きな被害が生じると予測。環境省は「農林水産業や災害など自然と関わりのある分野で、気候変動による将来の影響がより深刻になる傾向が出ている」と分析している。

 政府が温暖化の日本への影響を示したのは初めて。有識者を交え、過去の学術論文などを基に分析し、農業など国民生活に関わる56項目について「影響の重大性」や「対策を講じる緊急性」などの度合いを判断した。(時事通信、2015/01/20)



なお、「温暖化と健康被害」についても言及しています。詳細は講義にて。
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  1. 2015/01/20(火) 23:38:39|
  2. 環境と地域+エコロジー

【ネオルーラリズム論:なぜ、若者が田舎を目指すのか】

【ネオルーラリズム論:なぜ、若者が田舎を目指すのか】

興味深いコメントがありましたので、紹介します。

(歴史ー1)武村 (歴史ー3) 丸山 (教育ー3)栗林、中野
(公共ー2) 小谷、吉川 (社福ー1) トウ チ (社福ー3) 宮野

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  1. 2012/07/16(月) 16:17:03|
  2. 環境と地域+エコロジー

再録「おいしいコーヒーの真実」を鑑賞し、議論してみよう

再録11・11・16【「おいしいコーヒーの真実」を鑑賞し、議論してみよう】
[1]おいしいコーヒーと貧しいコーヒー
【環境社会学小テストの論題】(7月7日予定)

「経済のグローバル化の非対称性の観点から、「おいしいコーヒーと貧しいコーヒー農家」について論述しなさい。その際、途上国(途上地域)の第一次産品の暴落と農村開発の失敗について考察すること。」



【ポイント】持続可能な発展戦略は、どのようにして1980年代からの途上国の農村開発の蹉跌を超えられるか、いかにして経済のグローバル化を克服できるか、いくつかの論点は明らかだ。
【参考文献】「朝日新聞のブックレビュー2009」に『おいしいコーヒーの経済論』がありました。一読を薦めます
http://www.asahi.com/eco/forum2009/book/j/OSK200908060083.html


【学生感想文の一例】
DVD『おいしいコーヒーの真実』を見ての感想文例をあげておく。無断転用厳禁
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【おいしいコーヒーの真実】からみる世界のしくみ

あなたが飲むおいしいコーヒーから、地球裏側の貧しいコーヒー農家を知る(三木君の例)

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レポート課題:経済のグローバル化の非対称性の観点から、途上国(途上地域)の第一次産品の暴落と農村開発の失敗について論述せよ。

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(1) グローバル化とは:⇒“ WHO GAIN, WHO LOSE, WHY?"
ヒト、モノ、カネ、情報もが「全地球的、全世界的」に国境を超えて拡大するという意味。「グローバル化」概念は社会的・文化的・経済的・政治的文脈でも用いられる。
(2) 経済のグローバル化の非対称性とは: ⇒ワシントンコンセンサスとウォールストリート・グローバリゼーション
1980年代から1990年代に続く世界市場の確立によって、グローバルな資本主義は劇的に発展し、先進諸国唯一の超大国アメリカは莫大な利潤を得た。しかし市場原理主義の進展により先進国が大きな利潤を得る一方で、発展途上国の多くは経済発展が停滞し、環境破壊が進行し、貧困問題が極限状態にまで達している。経済のグローバル化は、途上国には市場開放を迫るなど、構造的に均等、公平、平等には進展せず、その過程も結果においても非対称性をもって格差を拡大する。

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「途上国の第1次産品問題と持続可能な開発について」

 途上国の中には、BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)のように、経済のグローバル化に伴って目覚ましい発展を遂げた新興国もあるが、列強の植民地であったアフリカや東南アジア諸国では、自給自足経済から先進国への原料(資源)供給や輸出農産物に依存する経済に転換が迫られた。多国籍企業による海外投資やIMFと世界銀行の主導による国際融資で工業化への転換を目指すが失敗し、直接的な外貨獲得のためにコーヒーやカカオなど一次(農)産品の輸出依存を強め、途上国の多くが競って輸出農産物に飛び付いたことが、過剰生産と農産物価格の下落を招いた。さらに後発途上国では、為政者の汚職・横領・腐敗にみられる行政能力の欠如といったバッド・ガバナンス問題も重なり、先進国主導のグローバルな市場競争(市場原理主義+貪欲な資本主義)に対応できなかった。農産物市場の暴落に関して考察すれば、第一次産品は製品化以前の原料であるため保存が難しいから、市場における生産者(零細農民)の立場は弱く、一方、価格形成における先進国の輸入業者や加工業者、とくに独占的な多国籍企業の影響力は巨大である。結果として、大部分の利潤は後者に分配され、途上国の生産者(農民)の収益は非常に小さい(例えばコーヒーの場合、農家の利潤は0.5から1.0%以下である)。
また、多くの途上国が限られた品目の中から同一種類の一次産品を輸出する事態が重なり、1980年代以降も農産物市場の価格は下落を続けた(コーヒー豆の場合、80年代と現在を比較すると半分以下)。多くの途上国では貿易赤字が膨張し、経済が立ち行かなくなり、農家の生活は困窮を極めた。そして、先進国からのさらなる支援や融資を受けざる得なくなった。だが、先行融資の返済期限である1980年代にはすでに、デフォルト(返済不能)に陥っていた。
そこで、IMF(国際通貨基金)・世界銀行・米国財務省が主導して、途上国に対して、「構造調整」プログラムの実施を条件として、追加融資による経済の立て直しを図った。このことが、途上国をさらなる困難な状況に追い込むことになる。同プログラムは「緊縮財政・増税・公的企業の民営化・関税の引き下げ・規制緩和」などの内容を含み、農産物市場開放とか、貿易・金融の自由化が促され、これが途上国経済に決定的な打撃を与えた。途上国の生存基盤を侵食しながら輸出拡大と経済成長を目指す「構造調整プログラム」であったが、結局、想定された経済効果はなかった。また、戦争や内紛、病気の蔓延など国内情勢も悪化の一途をたどる国が多く、途上国の貧困層は生存の危機的な極限状態まで追いやられる事となった。
なお、1980年代から1990年代の歴史的転換を象徴する事件として、ソ連をはじめとする旧社会主義国の崩壊があった。これを契機として、西側諸国が運輸・通信技術の発展を背景に自由貿易圏を拡大し、IMFや世界銀行主導の「ワシントン・コンセンサス」の流れに沿ったグローバル資本主義や多国籍企業が東欧諸国においても展開し、「構造調整プログラム」の受諾を前提とする資金援助の代価として、先進国や多国籍企業が莫大な利益を手に入れた。途上国でのグローバル資本主義の展開によって、途上国の資源や労働力、何よりも消費マーケットを先進国がコントロールし、利益拡大を図ったのと同様に、旧社会主義国においても戦略的効果は高かった点を留意しておく必要がある。
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【農村開発の失敗:着目した事項】
(1)農地開発で起こる環境破壊
・開墾による森林伐採、化学肥料による土壌・水質汚染⇒環境破壊による耕作地の疲弊
・生態系の破壊⇒生物多様性の喪失
(2)途上国での食料需給に関する問題
・農産品輸出・農業開発⇒国民の必須栄養を賄う自給農業の崩壊→食料危機⇒生存危機

【農村開発の失敗】
 農村開発とは、農業、衛生、教育、インフラ整備などを含む農村地域の開発全般を指している。世界の貧困層の大半は農村部に住み、農業を営んでいる事から、農村地域における生活の向上は貧困層を削減していく上で重要な課題であると言える。
今日の途上国での農村開発は、経済のグローバル化とともに進展してきた。そのことで途上国の農業は、これまで国家保護を受けた農業経営からグローバルな自由競争市場に組み込まれるようになった。このため、途上国では市場に対応するために従来の自給自足的経営から、先進国への輸出に傾斜する商業的農業へと移行していく傾向がある。この結果、企業的農業経営者が台頭する一方、契約生産を行う小規模な農家や、農地を手放す小作的農業労働者が増加するなど、国内農業においても、非対称なグローバル化による貧困層拡大が顕著となる。また、貧富の差の拡大は道路や架橋をはじめ、学校・病院などの社会インフラ整備は、先進国からの知識や技術援助の形で取り組まれた。しかし、途上国の脆弱な経済状況では、その維持・管理費用が資金不足のために、不足し、結局有効には利用できないなど、経済・財政困窮の悪影響は多くの分野で生じている。
 そこで、農業開発に焦点を当てて考察していきたい。途上国の多くの農業開発は、一次産品の生産拡大するべく森林伐採(皆伐)による農地拡大を試みた。また、化学肥料や農薬の大量使用で生産力向上を試みた。この結果、農地拡大による開発は、自然生態系を著しく破壊し、化学肥料や農薬の大量使用は、土壌の疲弊や水質汚染、それによる生物多様性の喪失へと繋がっている。また、農地拡大と生産力向上は農村部の貧困層にとって貴重な収入源確保となるために、生活に必要な新しい社会基盤や収入源、安定して食料供給という前提条件を創出しない限り、貧困と環境破壊の悪循環を止める事はできない。先進国が進める途上国の農村開発は、先進国の知識や技術の移転という支援参加方式を取った。だが、近代農業を目指したトップダウン型の支援方法では、当該地域に根付く固有な地域問題の多様性に対応できず、期待されたほどの経済的社会的効果を上げることはできなかった。そのため今日では、その土地に住む土着住民による固有な地域資源を活用した地域活性化の展開が求められている。
 さらに、一次産品の生産に重点を置いた農業経営は余剰生産物を生み出すことはなく、食糧不足の問題へと繋がる。食糧不足は特に農村部で飢餓を生み、栄養不足や健康被害をもたらす。飢餓が重なれば、病気が蔓延するなど衛生面が悪化し、労働力が失われる。労働力が失われれば、生産力が落ち込み貧困に繋がる。農村部で収入が得られない農民は仕事を求めて都市部に移動するために、病気の拡大や都市部の人口増加など様々なスラムに代表される都市問題を引き起こす。このような事態を回避するために、食糧確保と貧困克服を打開する地域による解決策が求められている。先進国が主導する援助支援プログラムでは、個々の地域問題に対応できない失敗を再考し、途上国の貧困層が自ら考え、独自の力で問題解決する体制作りを支援していかなければならない。

⇒課題提示としては理解できるが、具体的指針がない以上、実行性がない空文の恐れあり。安直な結論・政策提言であり、議論が必要である。

注) ⇒部分は満田のコメント。この点については講義で解説する。

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【設題ポイント】
途上国(地域)において、エコツーリズムが持続可能な発展に寄与すると期待されている点に留意するとよい。

【参考文献】 
DVD 『おいしいコーヒーの真実』
『コーヒーの危機ー作られる貧困』(オックスファム・インターナショナル著、筑波書房、2003年刊

【注意点】
1)映画製作者が語るメイキング・ストーリーが判読できないようなので、コピーを配布する。
2)『コーヒー危機』の読み方については、近日中に掲載するか、コピーを配布する。同著の定価は1000円。 おいしいコヒーの真実2
DVD:おいしいコーヒーの真実。
我々が飲むおいしいコーヒーの裏側で、途上国の農民は貧しいコーヒーのために生活苦に喘ぐ現実。

おいしいコーヒーの真実物語shukushou 1
映画製作者が語るメイキング・ストーリー(1)

おいしいコーヒーの真実物語縮小2
映画製作者が語るメイキング・ストーリー(2)

コーヒーの危機2
コーヒー危機が途上国の農民を破綻に追い込む実態を論述し、フェアートレードによる問題解決を示唆。推薦できる好著。

ほろ苦いアチェコーヒー2
飲料水すら不足する大津波の被災者仮設住宅で頂いたアチェコーヒー。言葉にできない「おいしさ」だった。強烈にほろ苦かった。

興味ある諸君は、DVD【おいしいコーヒーの真実】をレンタルするとよい。

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  1. 2011/11/16(水) 21:52:41|
  2. 環境と地域+エコロジー

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プロフィール

佛教大学社会学部満田研究室

Author:佛教大学社会学部満田研究室
【本ブログの休止と新ブログ『マラリア通信(仮称)』のお知らせ】
満田研究室ブログは、2009年満田教授の海外研修の時、満田ゼミ生との情報交流のために開設された海外通信ブログ。インドネシアのマラリア制圧に関する情報からエコツアー、原発、感染症パンデミックなどのホットな話題をブログ形式でお送りしてきました。
満田教授は、2009年4月から半年間のドイツ・オスナブリュック大学日本研究所とイ ンドネシア国立マタラム大学医学部での海外研修から帰国。さらに10月から3月までの京都大学大学院経済学研究科での研究員生活を終え、2010年4月からは佛教大学社会学部公共政策学科教授に復職しました。
2011年からはマラリア制圧のために、セレベス、パプア、アロール島などでマラリア医療支援活動を継続。また、エクアドルのアマゾンジャングルにある世界で最も生物多様性が高いヤスニ国立公園の自然保護活動や、ベトナム政府および国連機関とのベトナム農村での持続可能な観光に関する共同研究も実施しました。
2013年12月からセレベス島北端のバンカ島で中国企業による鉄鉱石開発からジュゴンを守る国際NPO[ジュゴン環太平洋ネットワーク]の創設準備。沖縄辺野古沖のジュゴンに関する基本情報を収集し、ジュゴン保護に関する研究を実施しました。
2019年3月、佛教大学社会学部を定年退職(同大学名誉教授)。 9月からインドネシア国立マタラム大学医学部客員教授として、ロンボク島でのマラリア撲滅のための社会貢献活動に尽力する予定です。

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