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【満田研究室ブログ】

佛教大学社会学部満田久義研究室通信

【ブータン王国エコツーリズム開発】

ブータン王国ティンプー市役所で働く中島民樹君から「ブータンのエコツーリズム」に関するお知らせです。

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●お問合せ先
公益社団法人 日本環境教育フォーラム
〒160-0022 新宿区5-10-15 ツインズ新宿ビル4 階
TEL:03-3350-6770 FAX:03-3350-7818 Email:info-e@jeef.or.jp 担当:田儀・柴原
URL: http://www.jeef.or.jp/

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  1. 2012/06/18(月) 10:59:59|
  2. エコツーリズムへの招待

環境と地域 【ネオルーラリズム論】

ー環境と地域の講義ノート再録ー

【ネオルーラリズム論】


【5】価値転換としてのネオルーラリズム ースローライフやLOHAS的生き方の台頭―

(5-1)小テスト問題 5月27日予定  持込可

    
「今日、流行しているスローライフやLOHASの台頭とその社会的背景について考察しなさい。その際、ハワードの田園都市論やキャレンバックのエコトピア論、1980年代後半からアメリカや欧州で見られた農村回帰現象やネオルーラリズムなどと比較してみること。」

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1980年代、私は毎年米国各地の大学で講義をしたり、共同研究に出かけた。ある時、オリンピア半島のnorthern soptted awl(北米斑点フクロウ)の保護活動の研究のために、1ヶ月間ほど、ワシントン州のオリンピア半島の小さな山村で過した。ロッガ―(荒くれた木こりや契約トラックの運転手たち)が住む村々。そこは、貴重なフクロウをめぐって、林業関係者と環境保護主義者が激しく対立する「環境戦争」の現場だった。主にカリフォルニアの学生を主体とする環境保護団体は、フクロウの生息環境維持のために、200年以上のダグラスファーの老木に金属製の杭を打ち込んだ。このことで、チェーンソーは使用ができなくなったし、幸運にも伐採できたとしても製材過程で杭が邪魔をして、製材工場の3Mもある強大なのこぎりが破損すると、全ての生産工程はストップし多大な損害を与えると恐れられた。フクロウを守るためならなんでも実行するエコテロリストの仕業である。

それに対して、ワシントン州の主産業である林業を守るため、そして2万人の林業労働者の雇用を守るために、米国森林局(US Forest Service)や世界最大の林産加工企業ウエアハウザー社は激しく抗議し、対抗行動を取った。米国では、私有地(property)に対する権利は絶対で、無断で私有地に入るとガンで撃たれることもある。いきり立った林業労働者の中には、ピックアップ・トラックにドーベルマン犬を載せ、手にはショットガン。環境主義者を見つけると容赦なく、ぶっ放した。ただし、ゴム弾や塩弾らしい?いずれにせよ、当たれば怪我をするから、環境主義者は逃げまどうこととなる。まるで、映画「イージーライダー」の世界だ。

私が、調査の余暇時間のために持ち込んだのが、当時カリフォルニアの学生たちに人気のキャレンバックの「エコトピア」とカーソンの「沈黙の春」だった。これらの著書は、環境問題に興味を持ち始めた私に最も大きな影響を与えた。

月日がたち、アメリカ環境社会学の父で旧知のライリー・ダンラップ氏が訪日の際、奇しくもプレゼントにくれたのが、赤い表紙が印象的なキャレンバックの「エコロジー」だった。まさか、私がキャレンバックのこのプレゼントを翻訳し、かつ著者から感謝の意を込めた自筆サインをもらうとは、思いもしなかった。

そして、このワシントンでの北米斑点フクロウ保護の原体験が、私が知床のシマフクロウを守る活動に参加し、30年にわたって知床自然保護の実態調査を続ける契機となった。日本の環境保護の原点となる「知床ナショナルトラスト運動」に関する研究の原点は、ワシントン州オリンピア半島にあったのである。

下記のいずれの書物も環境ジャーナリスト、キャレンバック氏の面目躍如の好著である。環境問題や田舎暮らしに興味ある諸君に是非薦めたい。最高に面白い本です。

注)LOHASとは、Lifestyle Of Health And Sustainability(健康と持続可能性を重視するライフスタイル)の略。1998年米国での造語。2004年ごろから日本でもマーケティング用語として流行。ロハスを特徴づける社会的性格として、SHAPE:①Sustainable Economy(持続可能な経済)②Healthy Lifestyle(健康的な生活様式)③Alternative Healthcare(代替医療)④Personal Development(自己啓発)⑤Ecological lifestyle(環境に配慮した生活様式)を上げられる。関連項目として、①省エネ・グリーン消費者・フェアトレード等 ②自然食品・オーガニック・ベジタリアン等 ③東洋医学・自然治癒・ホメオパシー(homeopathy)等 ④スピリチュアル・ヨガ・瞑想・メンタル等 ⑤エコ住宅・エコ自動車・エコツーリズム!・・・・・等等。


注)映画「イージーライダー」では、ベトナム戦争後の自由を謳歌するヒッピーたちを、彼らに拒絶感を抱く社会的に虐げられてきた南部の保守的アメリカンが撲殺するアメリカ合衆国の陰部、その社会的対立を鮮明に描いている。

オリンピア半島の「フクロウ戦争」では、カリフォルニアのバークレー校やUCLAの若きエリート学生たちが、環境主義を掲げてフクロウを死守しようとし、自らの生活と伝統を守ろうとする林業労働者の「レッド・ネック」たちが、激しい妬みと嫌悪を込めて青白きUC学生たちを攻撃する様は、まさに映画「イージーライダー」のあの撲殺シーンを回想する。「イージーライダー」はレンタルで借りられる。


エコトピア
キャレンバック「エコトピア」

エコロジー事典(ミネルヴァ書房)
エコロジー事典(ミネルヴァ書房)

エコロジー事典著者自筆サイン
エコロジー事典著者自筆サイン


ECOLOGY
ECOLOGYダンラップ氏サイン
「ECOLOGY」とダンラップサイン

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  1. 2011/05/20(金) 14:18:25|
  2. エコツーリズムへの招待

エコツーリズムへの招待(6)コモドドラゴンを訪ねて

【持続可能な発展戦略としてのエコツーリズム論】ー環境と地域の講義ノート再録ー(6)

【世界遺産の危機】ーコモドドラゴンを訪ねてー

数日前に、ある大手旅行会社の新聞広告に「コモドドラゴン・ツアーを日帰り旅で」とあった。バリ島旅行のついでに、デンバサールから飛行機でフローレスに飛び、そこから高速艇でチンリャ島+コモド島のコモドドラゴンを観察しようというツアー?「いよいよ来たか」というのが私の率直な感想だ。最悪なのは、その広告には「ピンクビーチ」のオプションも。誰にも知られたくない愛する秘島。卒業生なら覚えていると思うが、2003年からの環境社会学でのビデオ講義で「いつかゼミ旅行で訪れよう!」と言っていたあの美しい赤サンゴと白サンゴが混じり合ってピンク色に染まる夕焼けのビーチに、「エコツアー」という名の商業的マス・ツーリズムが大挙押し寄せる恐怖が・・・。

エコツアーのひとつの形態に、ヘリテージ・ツアーというのがある。世界遺産を巡る旅だ。コモド国立公園(1980年設立)がユネスコの自然世界遺産と(MAB:Man and Biosphere Reserve)に指定された時(1986年)から、このコモド・ツアーの問題点を指摘する声は大きかった。いよいよ、「エコ」という名の商業的「マス・ツーリズム」の恐怖が現実となる。ガラパゴスとともに最も大自然の価値が高いと評価されるコモドの現状を「コモド国立公園の管理マスタープラン(2000-2025)」と比較しながら、考えてみよう。

【VHS:コモド国立公園を訪ねるエコツアー】の解説

2002年9月初旬、私は世界遺産「コモド国立公園25年マスタープラン」を検証するため、そしてドラゴンに出会うために、スンバワ島最東端のリマ港から木造帆船に乗って、リンチャ島とコモド島、そしてフローレス島を訪れた。帆船「モナリザ」はインドネシアによく見られる3本マストで全長約28M。船室は5室++程度。当時のオーナーはフランス人でロンボク島のトラワガンに滞在していた。10名程度のゲストに、キャプテンはじめ、コック、整備士、NATURALIST(自然観察員)、ダイブマスター、ルームメーキング担当などスタッフが16名。

食堂は甲板上にあり、毎夜、満天の星空(天の川)と無数の流れ星を楽しみながら、フランス料理とインドネシア料理、たまに、寿司や刺身を賞味する。気に入った島々に立ち寄りながら、コモドドラゴンの棲むリンチャ島とコモド島、そしてフローレス島を目指す。

コモドドラゴンは世界最大のトカゲで、体重70-100KG、体長3-5mぐらい(かっては6mもの巨大なのが生息していた=骨格から推定)。もともとは有人島のフローレス島を中心に生息していた。年代はわからないが、泳いでか、漂流してか、数キロも離れていない近接する無人のリンチャ島に辿り着き、そして、小島を渡りわたりしながら、漁民の住むコモド島に着いたと考えられる。フローレス島は人口も多く、開発が進んでいたので、ドラゴンにとっては決して良好な生息環境ではなかった。近年まで、コモド島での生息数が最大であったが、観光振興のためにホテル客のサービスとして、餌付け(鶏を引っ張ってコモドドラゴンが追いかける見世物)を行った。その後、コモド島のドラゴンは住民の居住環境に入り込み、病原菌に感染したり、餌を自分で捕らなくなったりして、生息数は減少した。一方、無人の比較的小さな島であるリンチャ島は、原生自然が保持されている。野生の鹿、水牛やヤギの他、豚、馬、サル、カメ、鳥の他、小動物や卵など食餌が不足することはない。それゆえ、生息数は数多く増加傾向にある。

コモドドラゴンの生息数は、コモド島の場合、1997年では1722頭、1998年は1061頭と激減している。しかも、年齢構成の内訳をみると、ADULTsでは、617→597頭、JUVENILEs 792→412、YOUNG 313→52頭と、若いほど減少率が高い。リンチャ島の生息数は、1344頭(1998)で、年齢構成は、ADULTs 362、JUVENILEs 655, YOUNGs 327頭と安定的傾向を示す。


・・・つづく・・・

  コモ  ド観光朝日100626縮小

コモド国立公園25年マスター計画ー2000~25縮小
コモド国立公園25年マスター計画ー2000~25年

コモド国立公園の自然史ーガイドのためのハンドブック, nATURE cONSERVANCY,1997縮小
コモド国立公園の自然史ーガイドのためのハンドブック, NATURE CONSERVANCY,1997

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  1. 2010/07/10(土) 20:18:36|
  2. エコツーリズムへの招待

【持続可能な発展戦略としてのエコツーリズム論】(4)

新シリーズ【持続可能な発展戦略としてのエコツーリズム論】ー環境と地域の講義ノート再録ー(4)


【4】価値転換としてのネオルーラリズム:都会を抜け、田園を目指す人々―

(5-1)次回小テスト問題

「今日、流行しているスローライフやLOHASの台頭とその社会的背景について考察しなさい。その際、ハワードの田園都市論やキャレンバックのエコトピア論、1980年代後半からアメリカや欧州で見られた農村回帰現象やネオルーラリズムなどと比較してみること。」


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ネオルーラリズム論(読売新聞)
ネオルーラリズム論(読売新聞、1986年5月16日)

ネオルーラリズム論(京都新聞)
ネオルーラリズム論(京都新聞、1985年2月6日)

ネオルーラリズム(新田園社会論)1
出典:『村落社会体系論』満田久義著、ミネルヴァ書房、1987年刊

ネオルーラリズム(新田園社会論)2
出典:『村落社会体系論』満田久義著、ミネルヴァ書房、1987年刊

ネオルーラリズム(新田園社会論)3

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  1. 2010/06/23(水) 11:03:22|
  2. エコツーリズムへの招待

【環境と地域】第2回小試験結果

【環境と地域】第2回小試験結果

【最優秀成績者】
(人)3-宮崎 (公)2-羽賀、3-菊池、横田 (福)3-福井 (現)4-許  以上5名。


【優秀成績者】
(中)1-北川 (歴)1-川上 (人)3-奥田、小池、重久 4-増田 (現)2-石井、小林 (公)2-中田、増田、3-安達、大垣、田中彩、寺崎、山本怜 (福)2-山西   以上16名。
 
21名の諸君、おめでとう。なお、熱意ある解答が多かった。今後を期待します。
  1. 2010/06/19(土) 14:15:48|
  2. エコツーリズムへの招待
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プロフィール

佛教大学社会学部満田研究室

Author:佛教大学社会学部満田研究室
【本ブログの休止と新ブログ『マラリア通信(仮称)』のお知らせ】
満田研究室ブログは、2009年満田教授の海外研修の時、満田ゼミ生との情報交流のために開設された海外通信ブログ。インドネシアのマラリア制圧に関する情報からエコツアー、原発、感染症パンデミックなどのホットな話題をブログ形式でお送りしてきました。
満田教授は、2009年4月から半年間のドイツ・オスナブリュック大学日本研究所とイ ンドネシア国立マタラム大学医学部での海外研修から帰国。さらに10月から3月までの京都大学大学院経済学研究科での研究員生活を終え、2010年4月からは佛教大学社会学部公共政策学科教授に復職しました。
2011年からはマラリア制圧のために、セレベス、パプア、アロール島などでマラリア医療支援活動を継続。また、エクアドルのアマゾンジャングルにある世界で最も生物多様性が高いヤスニ国立公園の自然保護活動や、ベトナム政府および国連機関とのベトナム農村での持続可能な観光に関する共同研究も実施しました。
2013年12月からセレベス島北端のバンカ島で中国企業による鉄鉱石開発からジュゴンを守る国際NPO[ジュゴン環太平洋ネットワーク]の創設準備。沖縄辺野古沖のジュゴンに関する基本情報を収集し、ジュゴン保護に関する研究を実施しました。
2019年3月、佛教大学社会学部を定年退職(同大学名誉教授)。 9月からインドネシア国立マタラム大学医学部客員教授として、ロンボク島でのマラリア撲滅のための社会貢献活動に尽力する予定です。

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