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【満田研究室ブログ】

佛教大学社会学部満田久義研究室通信

素晴しいお知らせ(4):マタラム大学マッシュム学長との誓い

ラマダンの最後の日、マタラム大学本部でマッシュム学長と久しぶりに再会した。新著の巻頭の辞、執筆の御礼と今後の共同研究について話し合うために。

1年ぶりの再開にムリヤント元学長(現医学部長)とともに誠に楽しい会談だった。彼は2006年マラリアプロジェクトをスタートする際、私が最初に希望した東ロンボク最高宗教的指導者との会談をセットし、また超多忙な日程の合間を抜け、わざわざ2時間もかけてジェロワルのラグーン地帯にある彼の隠居まで駆けつけてくれた。さらに宗教指導者の導きのササック語(地元に言葉)を通訳してくれた恩義のある研究仲間である。あと数日で8年間の学長職を退任する彼の最後の仕事が、満田教授とムリヤント教授の研究成果への貢献だとは神の思召しかと嬉しく感激したと。

2マタラム大学総合病院 #2
今月着工のマタラム大学総合病院完成図(マタラム市最大の建造物となる)

学長室から見える来月着工のマタラム大学総合病院と医学教育センターの敷地を指しながら、5年後の完成予定図を説明してくれた。最後にわれわれの国際共同研究に対するマタラム大学の多大な協力に感謝の言葉を表し、マラリアフリー社会を目指し相互に尽力することを誓い、学長室をあとにした。

祈りをささげる少女たち #3
祈りをささげる少女たち(アチェ市内)

  1. 2009/09/20(日) 20:15:21|
  2. 素晴らしいお知らせ

NO MORE TUNAMI、あれから5年(9) 番外編

 ”インドネシア 0(ゼロ)KM地点:Wの島(Plau Weh)”


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インドネシアの西の果て、スマトラ島西先端とマレーシア・タイとの国境近くにWの形状をした島(Plau Weh)がある。ここから西は、インド洋が遥かアフリカ大陸まで続く。スマトラ沖地震はこの地点で発生し、大津波がプーケット、モルジブ、スリランカ、そしてアフリカまで到達し大災害をもたらした。アチェ追跡調査を終え、インドネシア最西端0(ゼロ)KM地点に立った。
アチェ調査の際、サバング(W島の都市名)の海底で地震による異変が起きていると聞いたので、早速調べるために現地を訪れた。アチェ新フェリー乗場から高速艇で約1時間でサバングに着く。送迎タクシー(トラックの荷台)に乗ってダイブポイントへ。ダイブガイドが「火山(Volcano)」と呼ぶシルイ(Sirui)村(15,6世帯が海岸に住む)の地先15-20Mの海面に着いて、その温泉臭と海面変色に驚いた。もともと同村には温泉があり、海底からは火山性ガスが噴出していたらしい。しかしスマトラ沖大地震の後、噴出ガスの面積と量が半端でないほど広範囲で大量となったと漁師は言う。

#1インドネシア最西端Wの島風景
インドネシア最西端Wの島風景


なだらかな砂海底からは、絶え間なく無数のガス泡が舞い上がり、砂海底は「砂風呂」状態。BCを外して寝転がると温泉気分で心地よかった。大きなガス噴出口を発見したのでカメラを奥まで突っ込んでシャッターを押した。長々としたトンネル状の排気口が映っていた。身に着けていた貴金属は全て変色し、ゴールドは落ち着いたブロンズに変身?まさか海中で硫化にやられるとは思ってなかった。

2_2 シルイ村「火山」スポットでの砂風呂
シルイ村「火山」スポットでの砂風呂


夕刻までまだ時間があるし、せっかくだからもう一本潜ることになった。ガイドは「ウォール(壁をドリフト)」という。楽ちんダイブと構え、何も考えず海底の景色を漫然と流していた。ウォールの先に突然真っ青な海の色を見た瞬間、まっさかさまに引き込まれた。眼前のガイドは空を舞う「鯉のぼり」状態でもがいている。深度計をみると確か15Mで保持していたはずが30Mを指している。「やばい。ダウンカレントの渦に巻き込まれ、洗濯機状態で天地が逆さまになっている」とやっと気がついた。ガイドはなんとか30M超でニッチを見つけて手招きをしている。エアーチェックしたら危険を示す50を切っていた。二人で思案、サンゴの棚まで這い上がることに。だが水深8Mにあるサンゴ台地は強烈最悪。夕刻の潮の変わり目、左右から突風のごとき激流が回転。海面は真っ白な渦が見える。エアー切れが確実なので、最後の手段として安全停止を可能な限り延ばし、サンゴから手を離した瞬間、ジェットコースターのごとく、海洋のど真ん中にもって行かれた。緊急浮上したら薄暗くなり始めた波間に迎えのボートはなし。アラームを鳴らせど反応はなし。このまま発見されずインド洋の藻屑となるのかと思った時、たまたま漁船が近くを通りかかり、拾われ救われた。ガイドによると、私が「火山(Volcano)」をダイブした最初の日本人だと。この島周辺には他にも52M深には沈船があり、ジンベイザメやクジラも来るそうだ。まだ未開発だが魅力的なダイブスポット。ただし、アチェの亡霊が潜んでいるわけではないが、油断できないアドベンチャーなスポットでもある。

  1. 2009/09/09(水) 23:00:28|
  2. NO MORE TUNAMI、アチェ、そして東日本
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プロフィール

佛教大学社会学部満田研究室

Author:佛教大学社会学部満田研究室
【本ブログの休止と新ブログ『マラリア通信(仮称)』のお知らせ】
満田研究室ブログは、2009年満田教授の海外研修の時、満田ゼミ生との情報交流のために開設された海外通信ブログ。インドネシアのマラリア制圧に関する情報からエコツアー、原発、感染症パンデミックなどのホットな話題をブログ形式でお送りしてきました。
満田教授は、2009年4月から半年間のドイツ・オスナブリュック大学日本研究所とイ ンドネシア国立マタラム大学医学部での海外研修から帰国。さらに10月から3月までの京都大学大学院経済学研究科での研究員生活を終え、2010年4月からは佛教大学社会学部公共政策学科教授に復職しました。
2011年からはマラリア制圧のために、セレベス、パプア、アロール島などでマラリア医療支援活動を継続。また、エクアドルのアマゾンジャングルにある世界で最も生物多様性が高いヤスニ国立公園の自然保護活動や、ベトナム政府および国連機関とのベトナム農村での持続可能な観光に関する共同研究も実施しました。
2013年12月からセレベス島北端のバンカ島で中国企業による鉄鉱石開発からジュゴンを守る国際NPO[ジュゴン環太平洋ネットワーク]の創設準備。沖縄辺野古沖のジュゴンに関する基本情報を収集し、ジュゴン保護に関する研究を実施しました。
2019年3月、佛教大学社会学部を定年退職(同大学名誉教授)。 9月からインドネシア国立マタラム大学医学部客員教授として、ロンボク島でのマラリア撲滅のための社会貢献活動に尽力する予定です。

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