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【満田研究室ブログ】

佛教大学社会学部満田久義研究室通信

ちょっとブレイク(8)

日本の常識、世界の非常識

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親愛なるゼミ生・卒業生諸君へ
皆、元気で活躍していることと思います。

4月になって、4回生卒研ゼミに2名の留学帰りの諸君が合流。
「先生、日本って海外から見ると、少し変!」と思いませんかといわれ、
なるほど同感。

そこで、ガラパゴス日本、ここが「日本の常識、世界の非常識」について、思いつくまま独断と偏見で語ってみましょう。日本はやはりユニークな国です。ただし、決して異質で奇妙ではないのですが・・・。

【1】日本の学生

   勉強を本分とするのが学生ですが、米国、オランダ、ドイツ、インドネシアなど幾つかの国で講義した経験からすると、日本の学生は必ずしも勤勉とは言いにくい。教室での私語や携帯メールは海外では経験したことがない。
   とくにインドネシアの場合、学生の真摯な態度には涙が出るほど感動する。医学部学生という特殊性もあるが、ともかく勉強勉強。勉強できることに対して感謝の念をもっている。向上心も自負心も社会的貢献への意欲も強い。大衆化した日本の大学からは想像ができない程だ。
CBDESS調査に協力してくれたマタラム大学医学部学生
CBDESS調査に協力してくれたマタラム大学医学部学生、その人命に対する真摯な態度には感動した。

【2】日本の携帯電話
   過日、日本の携帯電話会社でもシム(SIM)カードのロック解除を施行、同一電話機でカードを入れ替えることで、どこの会社でも使用できるようになると報道があった。今頃何を言っているのかと驚いた。海外では同一携帯端末で電話会社の相互乗り入れは常識だ。
   私は、海外に行くときは日本製とノキア製(インドネシアで1万円弱で購入した新機種)の2台の携帯端末をもっていく。ドコモは海外でも現地の3社ぐらいの電波を探しながら、次々と最適化し、ほとんどの場所で問題なく使用できる。昨年、欧州旅行中に唯一連絡が途切れたのは、チロル山地の鉄道線路が流されて、代替バスで村々を通り抜けた時だけだった。ただし通話料金はかなり高額だったので、欧州国内相互で使用するのは止めた。もっぱら日本とのSMS緊急連絡用と電話帳替り。
   ノキア製の方は各国に入国するや、まず電話会社に行って、新規にシムカード購入と新規電話番号を入手。ただし、カード費用は最初におまけについてくる無料通話分(25ユーロぐらい)でカバーできた。すなわち、短期滞在ならば、当該国内用はほぼ無料。
   海外と日本との電話連絡はもっぱらSKYPE。テレビ電話も音質も問題なく無料で快適です。定時連絡を取りきめておけば、あるいはPCを立ち上げていれば、簡単に電話連絡ができます。空港でも駅でもホットスポットのあるところならば、PCからいつでもテレビ電話が可能。海外滞在中に自宅改築をしていたのですが、改築現場からPCカメラを通して映像を送信すれば、的確な指示が可能。ただし、双方のPCにSKYPEの簡単設定をお忘れなく。
いずれにせよ、グローバル化の最大のメリットは情報通信の便利さと安価に尽きると実感。日本の携帯メールで絵文字で遊んでいる場合ではないのではないか。Imodeは基本的には日本のみですから。

【3】日本人の英語
   英語は国際マナーです。海外ではほとんどの国で英語がグローバルなコミュニケーション手段。ですから、英語が話せるのはナイフとフォークのマナーと同等。PNGのジャングルの中でも、ガラパゴスでも、当然欧州の村々でも英語は常識。
   イギリス人やアメリカ人の英語がグローバルな英語かといえば、「必ずしもそうとは言えないのでは?」というのが私の見解。欧州の小国や旧東欧の教養のある人の英語が一番わかりやすい。理由は簡単。母国語として話す英国人や米国人の英語は変化が速すぎて追いつかないし、他者への配慮が足りない。ときどきFOXテレビの討論番組を見るが、ひたすら機関銃のごとく相手を言い負かし続ける様を見て、このようなコミュニケーション・ツールとしての英語はいかがなものかと思う。その点、小国の人々は他者に何とか伝えようとする努力が嬉しい。
   EC統合以後のフランス人の英語能力の向上は目を見張る。パリの地下鉄の広告に駅前留学を見て驚いた。あの誇り高いパリっ子が英会話教室に行くなんて!中国人と韓国人の英語能力もアップしてると思う。どうして日本人の英語(会話能力)が、国際水準に到達しないのか・・・不思議だ。オージー英語もあれば、シンガポール英語も、インド英語もある。日本人は外国人と英語で話すことをためらう必要はないと思う。日本的英語であっても他者が聞こうとしてくれるだろうから。もし、貴方が重要な人物ならば。

   「英語を話すことよりも、英語で話す内容を高めることの方が重要かもしれない」
    諸君はどのように思いますか。

ガラパゴス日本、「日本の常識、世界の非常識」についてはいろいろ語りたいが、機会があれば続くとしておきましょう。

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  1. 2010/04/18(日) 18:45:03|
  2. ちょっとブレイク

環境社会学への誘い:講義ノートからの抜粋(1)

新シリーズ【環境社会学への誘い】

(1)地球環境問題をめぐる南北対立

>【小テスト】以下の2問を選択すること。
【問1】以下の表は、「基本的ニーズの年間支出」(人間生存に必須な消費)と「奢侈品への年間支出」(贅沢な過剰消費)を比較した。黒丸に適当な金額を入れ、この表が物語るグローバルな問題について考察せよ。

【問2】1990年代から最近までの1人当たりの二酸化炭素排出量の国別比較をし、日本のGHG(温室効果ガス)削減のグローバルな社会的責任(負担)について論述しなさい」(資料81頁図4-2参照)

【設題ポイント】講義資料データは1990年代後半のものである。最近のデータを調べて、南北間格差は解消しているかを調べるとよい。


>>>>>>>>講義で示した表4-1の黒丸●の正解はこの欄の下部にある。スクロールするとよい。

大量消費と南北問題2
出典:満田久義著『環境社会学への招待』朝日新聞社、2005年:80頁

解答:上から順番に60億ドル→90億ドル→120億ドル→130億ドル→PRICELESS

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  1. 2010/04/09(金) 00:42:33|
  2. 環境社会学への誘い
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プロフィール

佛教大学社会学部満田研究室

Author:佛教大学社会学部満田研究室
【本ブログの休止と新ブログ『マラリア通信(仮称)』のお知らせ】
満田研究室ブログは、2009年満田教授の海外研修の時、満田ゼミ生との情報交流のために開設された海外通信ブログ。インドネシアのマラリア制圧に関する情報からエコツアー、原発、感染症パンデミックなどのホットな話題をブログ形式でお送りしてきました。
満田教授は、2009年4月から半年間のドイツ・オスナブリュック大学日本研究所とイ ンドネシア国立マタラム大学医学部での海外研修から帰国。さらに10月から3月までの京都大学大学院経済学研究科での研究員生活を終え、2010年4月からは佛教大学社会学部公共政策学科教授に復職しました。
2011年からはマラリア制圧のために、セレベス、パプア、アロール島などでマラリア医療支援活動を継続。また、エクアドルのアマゾンジャングルにある世界で最も生物多様性が高いヤスニ国立公園の自然保護活動や、ベトナム政府および国連機関とのベトナム農村での持続可能な観光に関する共同研究も実施しました。
2013年12月からセレベス島北端のバンカ島で中国企業による鉄鉱石開発からジュゴンを守る国際NPO[ジュゴン環太平洋ネットワーク]の創設準備。沖縄辺野古沖のジュゴンに関する基本情報を収集し、ジュゴン保護に関する研究を実施しました。
2019年3月、佛教大学社会学部を定年退職(同大学名誉教授)。 9月からインドネシア国立マタラム大学医学部客員教授として、ロンボク島でのマラリア撲滅のための社会貢献活動に尽力する予定です。

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