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【満田研究室ブログ】

佛教大学社会学部満田久義研究室通信

日経4月28日付「原油手放し森守る エクアドル政府、世界に援助要請」

原油手放し森守る エクアドル政府、世界に援助要請
2013/4/28 0:52日本経済新聞 電子版

 南米エクアドル東部に広がるヤスニ国立公園。アマゾン川源流で、世界で最も生物多様性に富むといわれる地域だ。この公園が豊かに抱えるのは動植物だけではない。地下には8億4600万バレルの原油が眠るとされる。エクアドル政府はこの原油開発を永久に放棄する代わりに、国際社会に資金援助を求め、森林を保護するユニークな計画を進めている。

 ヤスニ国立公園は陸路では行けない。首都キトから飛行機で東に約1時間、拠点となる町コカで小型船に乗り込む。ナポ川をペルー国境側に2~3時間ほど進むと宿泊施設が数軒あり、カヌーに乗って自然を観察し、先住民の暮らしに触れるツアーに参加できる。

 「ガサガサガサ」。突然音が聞こえた。ガイドがすかさず指さした方向を見る。小さな猿が木から木に飛び移ったり、勢いよく木に登ったりする様子を間近で観察できる。青や緑、黄と色鮮やかなインコも次から次へと顔をのぞかせる。

 スペインから参加した観光客で飲食店勤務のエバ・バジェスピさん(39)は「見たことがない景色をたくさん楽しめた」と感動した様子だった。

 豊かな自然の一方、公園内にはエクアドルの埋蔵量の約2割に相当する原油も眠る。石油輸出国機構(OPEC)加盟国である同国にとっては輸出の6割弱を占める重要品目だが、政府はヤスニの開発を放棄する意向だ。その代わり、開発すれば見込める収入72億ドル(約7100億円)の半分に当たる36億ドルを国際社会から支援してもらいたいと主張している。ヤスニITTイニシアチブのイボンヌ・バキ代表(閣僚級)は「二酸化炭素(CO2)排出の抑制につながる世界の先進事例にしたい」と展望する。

 2010年8月に国連開発計画(UNDP)と協力して設けた基金などには、これまでに3億3000万ドルが集まった。ドイツやイタリアなど14カ国も賛同して出資。世界各地から企業や個人が資金を出しており、日本企業では良品計画が20万ドルを出資した。同社が展開する総合雑貨店「無印良品」で、先住民が手がけた製品を販売する計画も浮上している。

 国立公園内に位置し、53家族約180人が暮らすケチュア・アニャンゴ地区では、資金の一部が学校建設に用いられている。近隣の地区からも生徒を受け入れており、「教育の充実で生活環境を向上させたい」(プロジェクトを担当するガロ・セルダさん)考えだ。

 エクアドル政府は36億ドルを24年までに集めたいとする。現状では約1割にとどまり、順調に進んでいるとはいえない。ヤスニITTのバキ代表は「各国にある大使館と協力しながら訴えかけを強化していく」と話す。

 エクアドルの問いかけ自体は注目されている。アフリカのコンゴやナイジェリア、マダガスカルが同様の取り組みを検討しており、様々な問い合わせが届くという。地球の自然を保護するための具体的な提案にどう応えるか、国際社会全体が問われている。(ヤスニ国立公園〈エクアドル東部〉で、宮本英威)

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久しぶりに、エクアドル・アマゾンのヤスニ国立公園保全関連の記事を目にしましたので、お知らせします。なぜ今なのか?時宜を得たニュース内容か、よくわかりません。現地で何か大きな動きがあったと聞いておりません。朝日新聞で「ヤスニ保全と石油開発」を追っていた記者がおられましたが、日経が「ヤスニ問題」をフォローし、喚起してくれることはありがたいことです。日本の若い研究者の方々が、アカデミックに論究されればよいテーマです。環境と開発に関するエコロジーのテーマとしても、途上国研究のテーマとしても、いろいろな学術的な視点が提供できます(このブログの「ヤスニ提案を読み解く」参照)。

私の新刊『面白くてよくわかる!エコロジー』(アスペクト社)の終章で「気候正義」に関連して記述しました。具体例として、「温暖化とマラリア・アウトブレイク」を取り上げましたが、「ヤスニITTイニシアティヴ」(石油開発を中止する代わりに、環境保全=CO2削減のグローバルな社会的・環境的貢献量の対価を支援(寄付)してほしいという提案)も一つの候補でした。「温暖化の社会的責任」「温暖化の環境的・社会的コストをだれが支払うのか」は、気候正義(Climate Justice)の核心です。

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  1. 2013/04/28(日) 09:56:08|
  2. ヤスニ提案を読み解く

【社会的起業の企画書作成】(2)旅・ツアー班

【社会的起業の企画書作成】(2)旅・ツアー班

日時:2013年4月26日2:30-4:30
場所:満田研究室
企画グループ:旅・ツアー班
趣旨:責任あるエコツアーと娯楽優先のツアーの提案と課題

KJ法作業開始。
KJ法作業開始。

和気あいあいの作業中
和気あいあいの作業中

ブレーンストーミング白熱
ブレーンストーミング白熱

議論沸騰
議論沸騰。

議論暗礁
議論暗礁に。

議論調整(摺合せ)
議論調整(摺合せ)

やっとKJ法作業が完了
やっとKJ法作業が完了

責任旅行(responsible tourism):KJ法マッピング
責任旅行(responsible tourism)

娯楽優先旅行(遊び中心の旅):KJ法マッピング
娯楽優先旅行(遊び中心の旅)
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  1. 2013/04/27(土) 13:07:13|
  2. 素晴らしいお知らせ
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プロフィール

佛教大学社会学部満田研究室

Author:佛教大学社会学部満田研究室
【本ブログの休止と新ブログ『マラリア通信(仮称)』のお知らせ】
満田研究室ブログは、2009年満田教授の海外研修の時、満田ゼミ生との情報交流のために開設された海外通信ブログ。インドネシアのマラリア制圧に関する情報からエコツアー、原発、感染症パンデミックなどのホットな話題をブログ形式でお送りしてきました。
満田教授は、2009年4月から半年間のドイツ・オスナブリュック大学日本研究所とイ ンドネシア国立マタラム大学医学部での海外研修から帰国。さらに10月から3月までの京都大学大学院経済学研究科での研究員生活を終え、2010年4月からは佛教大学社会学部公共政策学科教授に復職しました。
2011年からはマラリア制圧のために、セレベス、パプア、アロール島などでマラリア医療支援活動を継続。また、エクアドルのアマゾンジャングルにある世界で最も生物多様性が高いヤスニ国立公園の自然保護活動や、ベトナム政府および国連機関とのベトナム農村での持続可能な観光に関する共同研究も実施しました。
2013年12月からセレベス島北端のバンカ島で中国企業による鉄鉱石開発からジュゴンを守る国際NPO[ジュゴン環太平洋ネットワーク]の創設準備。沖縄辺野古沖のジュゴンに関する基本情報を収集し、ジュゴン保護に関する研究を実施しました。
2019年3月、佛教大学社会学部を定年退職(同大学名誉教授)。 9月からインドネシア国立マタラム大学医学部客員教授として、ロンボク島でのマラリア撲滅のための社会貢献活動に尽力する予定です。

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