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【満田研究室ブログ】

佛教大学社会学部満田久義研究室通信

【ショッキングなニュース飛び込む】

【ショッキングなニュース飛び込む】

待ちに待った13年度の科学研究費助成金が振り込まれました。直ぐに「マラリア制圧プロジェクト」を再スタートさせるべく、マタラム大学医学部のMASCOTチームに連絡メールしました。

すると、返信メールには「衝撃のニュース」が書かれていてビックリ。「我々プロジェクトチームの中心メンバー3名がデング熱に感染。1名は出血性デング熱で集中治療室に・・・」とある。何事が起ったのか、心配になった。(5月26日)
201302ベランディング診療所2
熱帯感染症の最も危険な地域、ベランディング村にある診療所。感染のリスクを知りつつ、マラリア制圧の国際共同研究に協力していただいたマタラム大学医学部の先生方と貴重なデータなどを準備していただいたベランディング地域診療所のスタッフの皆様。ありがとうございました。
*************************つづく************************

マタラム大学医学部のプットさんに、衝撃のニュースの詳細を問い合わせました。5月30日に返信がありホットしています。『全員快方に向かっている。無事健康になった』と。

「インドネシアの熱帯感染症のひとつとして、一般的だが、危険な「デング熱」があります。マラリアと同じように蚊を媒介生物としていますが、蚊の種類も、習性も異なります。マラリアを感染させる「ハマダラ蚊」は主に農村部の夜間に活動します。

デング熱の場合は、「熱帯シマカ」が媒介し、主に都市部の昼間に活動。この蚊はマラリア蚊と違い、きれいな水を好んで繁殖する。両方の蚊とも、雨が降り水溜が太陽で温められると卵を産み、ボーフラに最適な生育環境、そしてマラリアとデング熱の温床となる。

デング熱(DF)は、私の知る範囲ではインフルエンザの数倍の苦痛があるそうで、全身のけだるさ、痛み、吐き気と食欲不振となる。3~4日たつと、熱が下がり、体中に発疹ができる。そして、ほとんどの場合は、後遺症もなく、回復する。

デング熱でめったに死ぬことはないと思っていたら、日本人が死亡した事例も。より危険なのは、デング出血熱(DHF)で体内で内出血が見られ、お腹に水がたまるなど死亡率が高まる。この場合、ショック症状が出たら、すぐに病院に行った方が良い。

病院関係者で感染した人は、親しいひとにいる。アチェの調査に随行してくれたボビー(医学部講師。現在ユネスコ国連職員)も凄惨な経験談を教えてくれた。

若い人が感染しやすいと聞いたので、ムリヤント先生に「私は大丈夫ですね」と言ったら、「高齢者がデング熱に感染すると重症化しやすいですよ」と脅された。

それにしても、途上国の医者は「命がけだ」と心から尊敬してしまう。

201302ベランディング診療所1
私の左隣がムリヤント医学部長。超多忙なスケジュールをあけて、ロンボク滞在中は、すべての行程に同行していただいた。ありがたいことです。
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  1. 2013/06/01(土) 14:28:51|
  2. マラリア戦争の深部

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プロフィール

佛教大学社会学部満田研究室

Author:佛教大学社会学部満田研究室
【本ブログの休止と新ブログ『マラリア通信(仮称)』のお知らせ】
満田研究室ブログは、2009年満田教授の海外研修の時、満田ゼミ生との情報交流のために開設された海外通信ブログ。インドネシアのマラリア制圧に関する情報からエコツアー、原発、感染症パンデミックなどのホットな話題をブログ形式でお送りしてきました。
満田教授は、2009年4月から半年間のドイツ・オスナブリュック大学日本研究所とイ ンドネシア国立マタラム大学医学部での海外研修から帰国。さらに10月から3月までの京都大学大学院経済学研究科での研究員生活を終え、2010年4月からは佛教大学社会学部公共政策学科教授に復職しました。
2011年からはマラリア制圧のために、セレベス、パプア、アロール島などでマラリア医療支援活動を継続。また、エクアドルのアマゾンジャングルにある世界で最も生物多様性が高いヤスニ国立公園の自然保護活動や、ベトナム政府および国連機関とのベトナム農村での持続可能な観光に関する共同研究も実施しました。
2013年12月からセレベス島北端のバンカ島で中国企業による鉄鉱石開発からジュゴンを守る国際NPO[ジュゴン環太平洋ネットワーク]の創設準備。沖縄辺野古沖のジュゴンに関する基本情報を収集し、ジュゴン保護に関する研究を実施しました。
2019年3月、佛教大学社会学部を定年退職(同大学名誉教授)。 9月からインドネシア国立マタラム大学医学部客員教授として、ロンボク島でのマラリア撲滅のための社会貢献活動に尽力する予定です。

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