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【満田研究室ブログ】

佛教大学社会学部満田久義研究室通信

【国際司法裁の調査捕鯨中止判決に対する日本の反応】

【国際司法裁の調査捕鯨中止判決に対する日本の反応】

国際司法裁の【調査捕鯨禁止判決】に対する日本の反応の事例として、一部を紹介します。
++++++つづく++++++

① 朝日新聞世論調査4月22日
 
日本が南極海で実施している調査捕鯨について国際司法裁判所(ICJ)が中止を命じた判決を受け、朝日新聞社が世論調査で調査捕鯨を続けることへの賛否を尋ねたところ、「賛成」が60%で、「反対」は23%だった。クジラの肉を「食べない」と答えた人も調査捕鯨には48%が「賛成」で、「反対」の30%を上回った。
 クジラの肉をどの程度食べるかについては、「ときどき」4%と「ごくまれに」10%をあわせて「食べる」が計14%。「かなり前に食べたきり」が48%で最も多かった。「食べない」は37%で、年代が下がるほど増える傾向にあり、20~30代では5割前後に及んだ。
 また、調査方法が異なり直接比較はできないが、2002年3月の全国世論調査(面接)で同じ質問をした際には、「ときどき」4%と「ごくまれに」9%を合わせて「食べる」が計13%と、今回の調査とほとんど変わらなかった。「かなり前に食べたきり」は53%、「食べない」は33%だった。
 国際司法裁判所が中止を命じたことについては、「妥当だ」の40%と、「妥当ではない」の39%が拮抗(きっこう)。「妥当だ」と答えた人でも、調査捕鯨継続への賛成、反対がいずれも45%で並んだ。

② 朝日新聞(声)鯨肉の食文化を大切にしたい   大学教員 手島廉幸(神奈川県 67)140408

 国際司法裁判所が、日本の南極海での調査捕鯨の中止を命じる判決を出した。「調査捕鯨は科学を装った商業捕鯨」という提訴国の主張が認められた。鯨の生態を守るという国際捕鯨取締条約からすれば、一応、妥当な判決なのかもしれない。
 しかし、日本の歴史を振り返れば、中世から鯨肉をたんぱく源の一つとして食べてきた。私は終戦直後に生まれた世代だが、学校給食でよく食べた。鯨肉が次第に希少な食材になり、家庭の食卓や給食であまり見かけなくなったのは残念だ。鯨肉の食文化が衰退の一途をたどっている要因の一つは「哺乳類の鯨を食べるのは残酷だ」という日本の食文化に対する国際的な偏見ではないか。国際司法裁判所の判決も、根底に、鯨を食する食文化を否定する考えが潜んでいるように思えてならない。
 鯨食の否定は、各民族の食文化の多様性をぼうとくするものとも言える。捕鯨国ノルウェーは条約加盟国だが、商業捕鯨を行っている。我が国の本音は鯨の調査も大事だが、それ以上に鯨肉を確保したいということではないか。それなら、各地の海で商業捕鯨をする権利を堂々と主張できないものだろうか。

③ 朝日新聞(声)鯨食文化やはり守ってほしい   無職 谷山昇(山口県 76)  140403
 南極海で日本だけが実施している調査捕鯨の是非を巡る訴訟で、国際司法裁判所は「日本の調査捕鯨は科学目的のためとは言えない」として中止を命じる判決を下した。今後、南極海での捕鯨は出来なくなり、鯨肉はさらに庶民の口から遠のきそうだ。
 戦後の食糧難の時代にはクジラは貴重な栄養源として重宝され、安価で誰もが入手しやすかった。下関市ではクジラ文化の伝統を守ろうとして鯨肉の消費拡大に力を入れ、学校給食に取り入れるなどしているが、この運動にも影響しそうだ。調査捕鯨の中止により、現在販売されている鯨肉など一連の鯨製品がより高価になるのは確実で、とても残念だ。
 日本政府は判決に従うというが、国民の食文化を守る見地からも調査捕鯨の再開を目指してほしい。

④ 朝日新聞(声)北西太平洋の調査捕鯨も中止を   会社員 竹歩夢(東京都 46) 140420
 政府は、北西太平洋での調査捕鯨について規模を縮小したうえで実施する方針を固めたという。だが私は、きっぱりとやめるべきだと思う。
 確かに、調査捕鯨の中止を命じた国際司法裁判所の判決は、北西太平洋での調査捕鯨を禁じていない。しかし、南極海でも北西太平洋でも、やっていることは基本的に同じだ。判決は日本の調査捕鯨のやり方そのものを否定したのだ。
 捕鯨関係者が将来を悲観して大量に退職すれば、調査捕鯨の継続は困難になるであろう。だが、捕鯨関係者の雇用確保を理由に、公費を使って調査捕鯨を継続するのだとしたら、あまりに無理がある。国民は納得しないであろう。
 どうしても科学的な調査として続ける必要性があるというなら、クジラを殺さずに調査すればよい。それができないのは、調査目的が肉を売ることにある、つまり商業目的であると自ら認めるようなものだ。

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  1. 2014/04/25(金) 09:20:41|
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佛教大学社会学部満田研究室

Author:佛教大学社会学部満田研究室
【本ブログの休止と新ブログ『マラリア通信(仮称)』のお知らせ】
満田研究室ブログは、2009年満田教授の海外研修の時、満田ゼミ生との情報交流のために開設された海外通信ブログ。インドネシアのマラリア制圧に関する情報からエコツアー、原発、感染症パンデミックなどのホットな話題をブログ形式でお送りしてきました。
満田教授は、2009年4月から半年間のドイツ・オスナブリュック大学日本研究所とイ ンドネシア国立マタラム大学医学部での海外研修から帰国。さらに10月から3月までの京都大学大学院経済学研究科での研究員生活を終え、2010年4月からは佛教大学社会学部公共政策学科教授に復職しました。
2011年からはマラリア制圧のために、セレベス、パプア、アロール島などでマラリア医療支援活動を継続。また、エクアドルのアマゾンジャングルにある世界で最も生物多様性が高いヤスニ国立公園の自然保護活動や、ベトナム政府および国連機関とのベトナム農村での持続可能な観光に関する共同研究も実施しました。
2013年12月からセレベス島北端のバンカ島で中国企業による鉄鉱石開発からジュゴンを守る国際NPO[ジュゴン環太平洋ネットワーク]の創設準備。沖縄辺野古沖のジュゴンに関する基本情報を収集し、ジュゴン保護に関する研究を実施しました。
2019年3月、佛教大学社会学部を定年退職(同大学名誉教授)。 9月からインドネシア国立マタラム大学医学部客員教授として、ロンボク島でのマラリア撲滅のための社会貢献活動に尽力する予定です。

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