FC2ブログ

【満田研究室ブログ】

佛教大学社会学部満田久義研究室通信

【いま辺野古で―移設の状況にはない】

【いま辺野古で―移設の状況にはない】
朝日新聞の社説 (2015年1月25日(日)付)

 沖縄県名護市辺野古の海がまた、大荒れの様相だ。

 米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設に伴う埋め立て工事に先立ち、沖縄防衛局がブイやオイルフェンスなどを張る海上作業を再開した。

 埋め立て予定地に接する米軍キャンプ・シュワブのゲート前は連日、抗議の県民らと警官隊がもみ合い、騒然としている。けが人が続出。救急車で運ばれた人もいる。海上で抗議するカヌー隊の中には、海上保安官に胸を押されて骨折した男性や、救命胴衣を破られた女性もいる。異常な警備である。

 昨年8月に始まった海上作業は、一時台風などで中断。その後も知事選や衆院選への影響を考え再開を先送りしてきた。

 その知事選も衆院選も、辺野古移設反対の民意が圧倒した。政権は沖縄との話し合いを拒み、翁長雄志(おながたけし)知事の就任あいさつさえ受けつけない。

 基地建設に突き進む政権の姿勢に、県民の不信と怒りは膨らむばかりだ。きのうまでの3日間、県民に交じって国会議員、県議、市町村議もゲート前の座り込みに参加した。

 ここに来て注目されるのが、仲井真弘多(なかいまひろかず)前知事による埋め立て承認の判断を、翁長知事が覆すかどうかだ。

 承認手続きを検証する専門家チームが、まもなく作業を始める。仮に法的に欠陥があるとされれば、翁長知事は承認を取り消す方針。欠陥がなくても、知事選で辺野古移設阻止の民意を得たことを根拠に、承認撤回に持ち込む判断もあるという。

 承認の根拠の一つとなった国の環境影響評価(環境アセス)には、多くの専門家が疑問を呈してきた。この際、問題点を再確認することは意味がある。

 例えば国の天然記念物ジュゴンへの影響予測は「科学的ではない」との批判がある。

 オスプレイの運用も、一般の人々が意見を言えるアセス準備書段階まで伏せられ、低周波音対策などは示されていない。

 埋め立ての土砂の調達先も、アセスは触れておらず、鹿児島県奄美大島や香川県小豆島など県外から運び込まれることが後で明らかになった。土砂とともにカビやアリなどの外来生物が沖縄固有の生態系に侵入し、悪影響を及ぼす恐れもある。

 公有水面埋立法には「環境保全に十分配慮する」とある。政府は作業を強行せず、検証を受け入れる度量を示すべきだ。

 政府だけではない。沖縄で、辺野古で、何が起きているのか。今こそ本土の人々は直視しなければならない。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
下部の「次のページ」をクリックしてください。
  1. 2015/01/25(日) 11:37:20|
  2. ジュゴンを救う!活動、セレベスから沖縄

FC2カウンター

プロフィール

佛教大学社会学部満田研究室

Author:佛教大学社会学部満田研究室
【本ブログの休止と新ブログ『マラリア通信(仮称)』のお知らせ】
満田研究室ブログは、2009年満田教授の海外研修の時、満田ゼミ生との情報交流のために開設された海外通信ブログ。インドネシアのマラリア制圧に関する情報からエコツアー、原発、感染症パンデミックなどのホットな話題をブログ形式でお送りしてきました。
満田教授は、2009年4月から半年間のドイツ・オスナブリュック大学日本研究所とイ ンドネシア国立マタラム大学医学部での海外研修から帰国。さらに10月から3月までの京都大学大学院経済学研究科での研究員生活を終え、2010年4月からは佛教大学社会学部公共政策学科教授に復職しました。
2011年からはマラリア制圧のために、セレベス、パプア、アロール島などでマラリア医療支援活動を継続。また、エクアドルのアマゾンジャングルにある世界で最も生物多様性が高いヤスニ国立公園の自然保護活動や、ベトナム政府および国連機関とのベトナム農村での持続可能な観光に関する共同研究も実施しました。
2013年12月からセレベス島北端のバンカ島で中国企業による鉄鉱石開発からジュゴンを守る国際NPO[ジュゴン環太平洋ネットワーク]の創設準備。沖縄辺野古沖のジュゴンに関する基本情報を収集し、ジュゴン保護に関する研究を実施しました。
2019年3月、佛教大学社会学部を定年退職(同大学名誉教授)。 9月からインドネシア国立マタラム大学医学部客員教授として、ロンボク島でのマラリア撲滅のための社会貢献活動に尽力する予定です。

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

妊婦さんにミルクを❗️プロジェクト (7)
平成が終わり、昭和が去る。そして、令和を拓く! (14)
佛教大学最終講義190118 (10)
素晴らしいお知らせ (201)
アチェの慟哭と哀惜、あれから10年 (1)
マラリア戦争の深部 (25)
マラリアの社会学(続き) (7)
NO MORE TUNAMI、アチェ、そして東日本 (37)
18ロンボク震災報告 (2)
海洋哺乳類との共生への道 (40)
ザトウクジラとの遭遇、ドミニカ大西洋洋上300km (5)
サンイグナシオ・ラグーンとコククジラ、メキシコ (2)
ジュゴンを救う!活動、セレベスから沖縄 (35)
世界海中遺産の旅 (7)
バヌアツ物語 (4)
PNG巡礼の旅 (5)
極楽鳥の舞う島の子供たち (1)
ラジャ・アンパト:極楽鳥の舞う島の子供たち (6)
卒業生通信 (15)
エコツーリズムへの招待 (11)
ちょっとブレイク (52)
環境社会学への誘い (15)
環境と地域 (11)
ふるさと納税 (2)
環境と地域+エコロジー (3)
環境と開発 (7)
原発の話 (27)
ヤスニ提案を読み解く (10)
アマゾンジャングルからの報告 (4)
ダーウィン巡礼の旅 (13)
緊急アピール (25)
新型インフルエンザとパンデミックの旅 (9)
環境と開発エコロジー (2)
ブータンからの便り (12)
赤道の国 (2)
ベトナム新農業・農村開発10か年計画 (2)
ドイツ生活 (1)
インドネシア生活 (1)
未分類 (13)
訃報 (6)
管理人 (1)
知床秘話 (4)
仁淀川からの風 (1)
社会的起業の提案 (1)
エボラ出血熱 (4)
沖縄・石垣からの風 (3)
知床世界遺産 (1)
京のおもてなし文化の旅 (9)
平成28年熊本地震 (3)
命 ファースト! (1)

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する